会社の先輩から米をもらった。魚沼産コシヒカリ、7、8キロほどか。
先輩のお母さんが新潟の魚沼出身で、実家から毎年大量に米が送られてくるけれど、かなり余るのだそうだ。
自分はスーパーとかでいつも米を買っているので、ただでもらえるのはとても有難い。
コメというと、数年前はブランド米合戦と呼ばれ、全国の産地がこぞって新品種を出していた。(今も出しているところがあるかもしれないが、当時ほど話題になっていない)
国内のコメの消費量が下がる中、何とか生き残ろうという産地の策だったと記憶しているが、消費量が下がっている商品に開発費を投じて新たなものを作ろうなんて、ちょっと変だ。普通は需要が減ったら、撤退ではないだろうか。
「消費量下がってるけど新商品開発してシェアをとり、産地として生き残りたい」どこの地域もこうなるのは、日本の主食・コメならではのことだと思う。突然田んぼを全部やめましょう、畑にしましょうなんてできないのもあるだろうが、日本人のコメに対する愛着みたいなものを感じた。
ともあれブランド米合戦で、コメの品種は多種多様になった。つや姫、ゆめぴりか、青天の霹靂、金色の風、いちほまれ、新之助、そして地元富山の富富富。
それまでコシヒカリ一辺倒だったのに、急にバラエティ豊かになったのだ。
集団の時代、横並びの時代から「個の時代」への社会の変化を象徴しているようだと、確か当時の上司が言っていた。
しかし、たくさん出た新品種のうち生き残っているのはわずかなように思う。
正確に言うと、高い値段で売ろうとしていたけれど、値段を下げざるを得ない状況になっている新品種が多いのではないか。つや姫とかはプレミアム感を維持している印象を受けるが。
地元の富富富も高価格帯で売るのを諦めたらしい。
そうか、「個の時代」は結局弱肉強食ということか。
別にコメに人格があるわけじゃないけれど。
ちなみに我が家では色々試した結果、なんだかんだコシヒカリを食べている。
いつかネットで注文した「南魚沼産コシヒカリ」また食べたいなあ。